
いつか人は死ぬそれだけが僕の脳髄に蔓延ってカビになっていますがこの度特効薬が選ばれました性欲と食欲と睡眠と金憎しみとか全部忘れました悲しみとか全部捨てました思い出すことは微かにありますが僕はもう大人になりました生きる意味はそれなりにあるし死んでしまうときに死ねばいい話だろ必死に働いて 金を稼いで過去は許されたのに人生発展途上の僕らは常識の芽生えに戸惑ってばかり梅雨は明けて日々は乾きその全てに君がいる鬼灯は爆ぜて獣たちは旅をする初夏未完の蜘蛛の囲が絡まる手で撫でた草の匂いを思い出す晩夏散り際を思い出す君の肌にくしゃみをした仕事終わりはビールを飲んで大団円の映画で夜に染まる友達とそこそこ仲良くやれてる干からびる日々の裏で鳴り響くなあ どうか恨まないでくれあの匂いがいつまでも鼻をくすぐる僕は今を生きるんだ君はもう 死んでいるんだ生きた証が 蜃気楼に踊って意味が過ぎ去る日々が人生満了未遂の僕らには到底生き地獄にしか思えない正義ってなんだ?道徳ってなんだ? 日々が流れ今では 導く側だと獣たちは気づかない さよなら今は憧れがある人間らしさが体中に染み付いたしかし君の言葉は忘れない「シアワセの4文字なんてなかった 今となっちゃ どうでもいいさ」愛がなんだ 夢がなんだそれが金になるのか?人生発展途上の僕らは正しさと成長を天秤にかける何度忘れて 何度嘆けど過去は輪廻するから死ぬとき死ねばいいだがしかし 今は生きたい人間らしく 人間らしくそう思わないと前に進めない
